Beijing 3/10-11

3/10

友人に連れ回してもらう回(第二弾)。法海寺という北京北西の寺と雍和宮に行く。あまりに北京のことを何もわかってないのを見かねたらしい。ありがたい。

タクシー(というか普通の人の車)に乗って1時間ほど、山が近づいてきたところで降りる。法海寺には明代の壁画を見に来た。まだ前のツアーが終わらないので、大雄宝殿(日本で言う本殿)の前で、靴にカバーを被せながら待つ。

(「大雄」は釈迦のこと。余談も余談だけど、ドラえもん中国語版(『哆啦A梦』)の野比のび太は「野比大雄」なんですよね。キャラクターへの理解を感じる。単に主人公っぽい名前にしただけかもしれない)

 

1439年創建の寺で、壁画を制作した工人の名前が幾人も梵鐘に刻まれている。堂内は真暗なので懐中電灯を持って中に入る。その弱い光でも分かるくらい色彩がよく残っている。水月観音普賢菩薩文殊菩薩の三尊、閻魔、童子、獅子、白象などの列、牡丹に菊花に蓮の花。瓔珞には「沥粉贴金」という技法が使われていて、光源を一つに絞ると絵画の部分が沈み、瓔珞だけが浮かび上がる。盛粉を泥状にして細く練りだして描き、その上に金箔を貼っているようだけど、日本画胡粉を盛り上げるあれに似ている。日本語で何というんだろう。

ともあれよいものをみたな。1人じゃ絶対に来なかったし知らなかっただろう。順調に「菩薩」とか「釈迦」みたいな方面の語彙ばかり増えているけど、日常生活で「菩薩」が言えなくて困る場面って、多分ないな。

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水月観音。これは複製品

回族の街で羊の内臓のスープと面茶を食べて、雍和宮に行く。チベット仏教のお寺で、お坊さんが忙しく歩きまわり、参拝者はお香を焚き、五体投地して祈っている。軽く真似するのも失礼な気がしたから見るだけにした。中国人の友人は浅草寺に似てるって言ってたけどコメント難しいよ。

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和宮乾隆帝の時代の獅子らしい

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車から 同じ建物がざーっと並んでるの中国っぽい

今気がついたけど、ただ付いていっただけで一日で漢族の寺イスラムチベット仏教を回ったことになる。天才的なアテンド。

 

3/11

午前、美術考古の授業。漢代に突入。

午後は中国語の宿題、をやる。 今日も青空だった。

 

8年目ですね。日本だとみんな少しは考えたり思い出したり思い出すのをやめたりしてるんだろう。こちらにいると何も分からないし、何も無かったみたいだ。

距離よ。